自動車教習所の車と同じ車種のプラモデル

兄とつまらない喧嘩をして、自慢の模型のコレクションが全て潰えてから幾星霜かが過ぎた。その間、全くプラモデルを作らなかったが、ある時必要に迫られて決心が揺らぐことになった。

運転免許の取得である。機械に疎かった私はその弱点を補うために自動車教習所の車と同じ車種のプラモデルを作ることにした。エンジン付きの物は相当に値が張るので、倹約家の私は必要最小限の物とした。要するに一番安くて組み立てが簡単なものを選んだわけである。

車の運転の事を頭に入れながら組み立てる作業は楽しかった。車体は白がメインだから、幸いなことに着色する手間も省ける。あっという間に模型は完成した。貰っていた構内図の上をなぞらせて走らせる。紙の上は滑るので浮き上げた状態でサーキットのように動かす。

免許は取得できたが、次にしたのは戦記に出てきた戦艦(「大和」ではない)を実感するためにウォーターラインを買った。さらにドイツ軍の小型戦車も…。

災害でこれらも失われてしまったが、私の心中には現在も存在し続けている。